強いのは牝馬、ダート界だけではなかった。

同世代相手に苦汁を舐めさせ続けられてきた。

そんな彼が歴戦の古馬相手では、さらに苦しくなるのは目に見えていた。

しかし多くのファンは彼を支持した。

彼の激走とその走りを信じた多くのファンに、拍手喝采を送りたい。

 

2018有馬記念はブラストワンピースが制覇

 2018年12月23日、中山競馬場にて競馬のグランプリレースとなる大一番、有馬記念が行われた。

 レースは3歳馬ブラストワンピースが、これまでの惜敗が嘘のような激走を見せ、ダービーと天皇賞・秋を制した大本命のレイデオロをクビ差退け、グランプリホースの栄冠に輝いた。

 鞍上の池添騎手は、ドリームジャーニー、オルフェーヴルの兄弟に跨って3度の有馬記念を制覇していたが、それ以来4度目の制覇となった。大レースに強い男が、再びターフで躍動した。

 

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2018有馬記念は冷たい雨の中の戦い

 乾いた荒れ馬場で行われることが多い有馬記念だが、今年は珍しく当日に雨が降り、例年とは違う適性が問われるレースとなった。

 レースは注目の障害最強馬オジュウチョウサンが好スタートを切り、ハナを窺う。しかし外から2番人気のキセキがジャパンカップの時と同様、ハナを主張する。やや引き離した逃げになったキセキの逃げは、1000m通過60秒後半のラップを刻む。馬場状態を考慮すると、若干早いペースで流れ、スタミナの問われる展開となった。

 勝ち馬のブラストワンピースは、中団よりやや前目の位置で折り合い、3~4コーナーから前を楽に追走し、先団を捉えにかかる。レイデオロは4コーナーから鞭を入れられ、苦しみながらブラストワンピースを追いかける。最後までその差はなかなか縮まらず、ブラストワンピースは王者の末脚を封じ込め、先頭でゴールを駆け抜けた。

 歯痒いレースが続いていたブラストワンピースだったが、天は彼を見放さなかった。ハービンジャー産駒が得意とする少し力の要る稍重の馬場。クラシックでは早い上がりの勝負に苦しめられてきた彼だが、パワー勝負になることで、本来の持ち味が出せた。ルメール騎手がレース後に力無く「ハービンジャー向きの馬場だった」と言ったように、切れ味が身上のレイデオロにとって、この馬場は堪えた。それでも2着を確保するあたり、やはり彼の地力はこのメンツでは一枚上手だった。

 

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シルクの勝負服の3歳馬といえば

 今から21年前の有馬記念、制したのはシルクジャスティスという3歳馬だったが、彼もまたクラシックでは惜敗続きで涙を飲んでいた。

シルクジャスティス

 

 しかし、歴戦の古馬を相手に見事勝利。同じ勝負服のブラストワンピースの勝った姿を見て、この馬の勇姿がチラついたファンも少なからずいることだろう。鞍上はダービー最年少制覇の記録を持つ藤田騎手だったが、それも大レースに強い池添騎手と似通ったところがある。

 

 外国人騎手に強い馬が回り続ける現状を強く批判する彼の思いが、ブラストワンピースに伝わり、外国人騎手の連続勝利記録を止めた。ブラストワンピースの激走は、藤田元騎手の怒りに似た思いを引き継いだように思えてならない。

 

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