2018年有馬記念に出走を予定している馬を、独自の目線で評価する。馬券の参考や応援など、より有馬記念を楽しむための一助になれば幸いである。

 今回は昨年の菊花賞を制したキセキを評価する。

 ※有馬記念出走予定馬と予想オッズ
https://race.netkeiba.com/?pid=race_old&id=c201806050811

 ※有馬記念出走決定順
http://www.jra.go.jp/keiba/tokubetsu/pdf/2018/arima.pdf

 

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2018有馬記念出走予定馬キセキの戦歴

2017年の菊花賞馬

 昨年の秋から頭角を現す。菊花賞トライアルとなる神戸新聞杯でダービー馬レイデオロの2着となり、ラスト一冠の最有力候補に躍り出る。一番人気に推された菊花賞では、泥んこ馬場を諸共せず、2馬身差をつける圧勝。次年度以降の活躍が期待された。

香港遠征後の不調

 年末には果敢に香港に遠征するも、いいところなく9着と惨敗。さらに年明け緒戦の日経賞では、気性面の難しさを見せ、ここも9着。間を空けて臨んだ宝塚記念もメンバー中3位の上りで追い上げるも8着と、結果を残せなかった。キセキにとって菊花賞後は苦難の道が続いた。やはり、荒れ馬場で激走した菊花賞のダメージが大きく、その中で海外遠征を重ねてしまった為、春先は疲労が残ってしまっていたのかもしれない。

4歳秋での復活

 一夏を越して迎えた秋緒戦は、川田騎手を鞍上に託し、毎日王冠を選択。追い込み一辺倒だった脚質が一転、2番手につける競馬で3着と好走する。続く天皇賞では果敢に逃げを選択し、ここも3着と馬券圏内を確保。そして前走のジャパンカップでも逃げをうって、空前の大レコードを演出する2着。名手ルメールに日本で一番強いと言わしめるアーモンドアイに屈したものの、3着には同世代屈指の実力を持つスワーヴリチャード。それを3馬身半離したパフォーマンスは称賛に値する。やはり、菊花賞を制した実力は伊達ではなかった。

 

2018有馬記念出走予定馬キセキの強味と弱点

自分でレースを作れる先行力

 自らレースを作れるようになったことは、トリッキーな中山2500mの舞台においては大きな武器となる。春先の不調からすると、菊花賞で燃え尽きてしまったように思えたが、4歳秋にG1戦線で好走できるまで調子を立て直し、前目で折り合えるまでの精神力を身につけさせたキセキ陣営は、素晴らしいの一言。

ジャパンカップ激走後の反動

 空前絶後のレコードタイムが生まれたジャパンカップでレースを作り、自らも2分20秒台で駆け抜けた。常識的に捉えれば、その反動があって然りと考えるのは誰もが認めるところであろう。今秋は4走目になるが、陣営は疲労はそれほど無いと見て出走を決めたと判断したのだろうか。夏からの連戦で挑んだ菊花賞後に海外遠征を敢行するところを見ると、無理強いをさせる陣営とも捉えかねない。彼から馬券を買うなら、当日の馬体重やパドックの気配、または調教内容などとは十分に留意したい。

掴めない適正

 どの姿が彼の本当の姿なのか、掴み辛いところがある。泥んこ馬場の菊花賞を制したところを鑑みれば、パワーとスタミナに優れたタイプと見るのが妥当なところ。しかし、時計のかかる香港や、日経賞、宝塚記念で惨敗した原因は、疲労ではなく、実は力の要る馬場には弱いのではないかという見方もできる。秋3走の好走はいずれも広い東京コースの高速馬場。軽い馬場でこそ力を発揮するのが彼の本当の姿、菊花賞で見せた激走は単に地力の差が出ただけとすれば、暮れの中山は適正とは言えない。

 

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キセキの馬券のポイント

 まずは前走の反動が気になるところ。彼を馬券の中心に据えたいとするならば、当日の気配のチェックは必ず必要。前日買いは避けたい。

 今年の有馬記念である程度まとまった収支を考えるならば、以下4択になるだろうことは、容易に推測できる。

 ①レイデオロ中心でキセキを軽視。

 ②キセキ中心でレイデオロ軽視。

 ③レイデオロとキセキの一点勝負。

 ④レイデオロとキセキ共に軽視して穴狙い。

 レイデオロは以前にも言及した通り、スタミナとパワーに不安があり、絶対的な存在とは言えない。キセキは本当の適性が掴み辛いところがあり、前走の反動も気になる。人気を集めそうな両頭は大きな不安を抱えるも、実力は折り紙付きと、馬券を買う側としては非常に難しい選択を迫られる。

 いずれにせよ、今年の有馬記念で大勝負を仕掛けようと思う方は、大損する可能性は十分にあると覚悟した上で臨むことが賢明だと、釘を刺しておく。

 

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