第72話 恐怖に満ちた再会
代表闘技会が終わり、三週間ほどの時が経っていた。
キャリダットのナンバーワンクエスターであるゴルシさんに、僕は試合では負けたことになってはいるが、内容としては圧倒していた。
アルサヒネにおいて、無双の強さを誇っていたゴルシさん。
その上回る力を持っていると確信した僕は、サフィーさんの言う『一番強いことを示す』というミッションをクリアしたも同然という意識があった。それが単なる思い上がりで無いことは、この地域で暮らす者であれば、誰もが理解を示してくれることであろう。
しかし、サフィーさんは僕の目の前に、一向に姿を現さない。一番強いことを示す為に、ゴルシさんを圧倒するという行動は、お門違いだったのであろうか。
何にしても、僕は彼女から何を言われてもいいように、現状の自分に傲らず、自身を磨くことに全力を注ぐ他なかった。
『 一ノ瀬さんって、こんなに可愛かったっけ!?』第72話
アルサヒネ歴 八六六年四月五日
月村蒼一は異世界で再会を果たす
そんな折、僕はクエスターとしての仕事を受けていた。
その内容は『ラクティの残党を殲滅せよ』というもの。
隣国、フィレスの『モズカ』という地区で、ラクティの残党が、悪事を働いているとのこと。
僕は『モズカ平原』のとある洞窟に、三人の残党達が潜んでいることを突き止め、彼らを成敗したところであった。
彼らをフィレスの治安維持組織に連れて行くにも、一人ではさすがに荷が重い。僕は彼らを縛り上げ、ハプスさんに頼んで応援を待つことにした。
--ハプスさん、ソーイチです。今、ラクティの残党を捕えました。治安部隊の派遣をお願いできますか?
--了解、ご苦労様。私も丁度近くにいるところだから、一時間もあれば、何人か連れてそっちに行けるわ。
--ありがとうございます。
「アニキぃ〜、オレらどうなっちまうんだよぉ〜!」
「う、うるせぇ! 知るかっ!」
残党達が、今後の行く末を心配していた。
「大人しくしてれば、痛いことはしませんよ。治安部隊の方々が来るまで、これまでの悪しき行い、しっかり反省してくださいね」
僕は応援が来るまで時間を持て余しそうなので、彼らと話でもして、それを潰そうと試みた。
◇
残党達とたわいの無い話をしていると、五分もしない内に、一人の人間が姿を現した。
ハプスさんが寄越すはずの治安部隊の人が来るには、あまりに早過ぎる。
目の前に立つその人は、小柄な女の人だった。このアジトの広間が薄暗く、その人もフードを被っていて、顔付きはよく分からない。
「あなた達は、ここで何を?」
その人はハッキリとした口調で喋りかけてきた。声の質からして、若い人だということは間違いなさそうである。
「えっと、何ていったらいいか⋯⋯」
僕は捕えた残党達を見た。彼らも僕の方を見上げ、黙ったままである。
「隣国から逃げてきたギャングの残党がここにいると、伺っておりました。見た感じ、既にあなたがその残党達を、捕らえて下さったようですね」
「ああ⋯⋯やっぱり応援の方だったんですか。ずいぶん早いですね。ついさっき連絡したばっかりなのに」
「えっ、応援? 何のことですか?」
彼女が首を傾げて言うと、会話が手詰まりになり、その場の皆が黙り込んでしまった。やや気不味い雰囲気になったが、彼女の方からそれを切り裂いてくれた。
「兎にも角にも、この悪党達を成敗して頂き、ありがとうございます。手間が省けました。どちらからいらした方ですか? 私はこの国、フィレスのクエスター『クレア』と申します」
彼女は、丁寧に自己紹介をしてくれた。
僕もそれに呼応するよう、クレアと名乗った女性に言葉を返す。
「いえいえ、ご丁寧にどうも。自分はキャリダットのクエスター、ソーイチと言います。以後、お見知り置きを」
「キャリダット⋯⋯ソーイチ!?」
彼女は声を震わせながら呟いたかと思うと、僕の方を見て、一瞬、大きく目を見開いた。
そしてその直後、鋭い眼光で僕を睨みつけてきた。
その様子を見て、僕は思わず身を引いた。
「ふぅーん⋯⋯そういうこと」
彼女の態度が一変し、その口調は怒気を孕んでいた。
「あ、あの⋯⋯何か?」
僕は戸惑いながら声を出すと、彼女はおもむろに人差し指を立てた。
すると、その指先から、光熱線が弾き出された。
それらは、目にも止まらぬ速さで、僕の真横を通過する。
「ぎゃあ!」
「ぐあああっ!」
僕の背後から、けたたましい奇声が聞こえた。
振り向くと、三人の残党達が、頭から血を流して倒れていた。彼らは、ピクリとも動く様子を見せなかった。
「な、何てことをっ!」
僕は思わず、彼女に向かって叫んだ。
「何てこと? こんな悪党共、生かしておく価値なんてあるのかしら?」
彼女は冷たい目付きで僕の方を見て、言い放った。
「やっぱり、キャリダットはそういう国なのね。こんな悪党を味方に付けようだなんて」
「何を言ってるんですっ! どんな悪い人であろうと、自分の都合で殺生なんて許されることですか!?」
僕は怒号をあげるも、彼女の耳には全く響いていないようで、表情を一切変えなかった。
「そんな綺麗事を並べられたって、信じないから。私たちフィレスを従属国にし、その後は世界征服すら企むような悪の枢軸を、私は絶対に許さない!」
「だからさっきから何を⋯⋯って、ええっ!?」
彼女の体から急に白い光が飛び出し、周りの岩場を崩し始めた。
恐らくは、溢れ出したマナであろう。
僕は洗礼の時にも、同じような光を発したようなことを聞いたが、状況はそれに似通っているように思えた。
「ちょ、ちょっと! やめて下さいって! うわぁあああああっ!」
彼女に止まる気配はなく、無言のまま激しく光を発し続けた。
このアジトが崩れるのは、時間の問題。
「くそーっ!」
僕は大声で叫び、負けじと秘めたるマナを開放した。
◇
僕は今、モズカ平原の上空にいる。
なぜ、僕はこのような状況にあるのかというと⋯⋯。
クレアと名乗った謎の女性は、恐るべき量のマナを開放し、ラクティ残党がアジトとする洞窟を、たちまち崩壊させてしまった。僕は洞窟が崩れ落ちる前に、負けじとマナを開放しつつ、上方へ飛び上がった。崩れ落ちてくる岩を弾き、終いには岩壁を突き破り、小規模噴火が起きたような勢いで、洞窟から半ば強引に抜け出した。
だだっ広い平原の地平線すら眺められる程、空高く飛び上がっていた。僕はマナを調節し、重力をコントロールすることで、ゆっくりと自分自身を下降させた。真下を見ると、先ほどまで居たアジトがすっかり崩れ落ち、単なる岩石の集合体と化していた。
草原に降り立ち、僕は崩れ果てた洞窟の方を見た。
「あの女の人はどうしたんだろう? そのまま、生き埋めになったのか?」
僕が独り言を呟いていると、積み重なった岩が音を立てて揺れ出し、突如、その奥の方から爆発が起こった。
「うわっ!」
僕は飛んでくる岩の破片を直撃を、左手に持っている盾で防いだ。爆発の起こった方に目をやると、クレアと名乗る女性が朱色の光を纏い、岩の中から歩いて出てきた。
「へえ、あの崩落の中でピンピンしてるんだ。さすがに、その辺のクエスターとは、訳が違うみたいね」
その口ぶりからすると、彼女は僕のことを知っているようだが、その眼差しは異様に冷たかった。彼女の瞳を見つめると、背筋が凍るような感覚に襲われる。
クレアと名乗るその女性は、被っていたフードを下ろし、肩のあたりまで伸びる黒髪を露わにしていた。太陽の光に晒された彼女の顔を、初めて拝んだわけだが、思ったよりも若く見え、二〇歳前後、もしかすると、僕と同い年くらいかもしれない。
何より、彼女は僕と同じ人種であることが、目に見えて明らかだった。こちらの世界では知人族、またはアトミカリアンと呼ばれる人種だが、その中でも僕に近い類で、前にいた世界における日本人、少なくとも東洋人と呼ぶに相応しい姿であった。
そもそも、彼女をどこかで見たことがあるような気もした。久しぶりに日本人に近い人種を見たから、単に懐かしさからきている感覚だと思うが。
とはいえ、そんな感慨に浸っている場合ではなさそうである。彼女からは、今にも僕を殺さんという気概を感じる上、相当な戦闘能力を秘めている。
最高レベルの警戒が、求められる状況。
そのことに疑う余地は無い。
「どういうわけか知りませんが、僕に何か恨みがあるようですね。全く覚えはありませんが。無理を承知でお願いしますが、この場は見逃してくれませんか。僕は、無駄な争いをしたくないんです」
僕が冷静に言葉を重ねると、彼女は無表情のまま、僕のことをしばらく見つめた。
僕はその鋭い眼光に耐えられず、彼女の顔を直視するのを避けた。
『そうよね、どうせ君は私のことなんか、少しも頭になかったのよね』
⋯⋯⋯⋯⋯⋯
⋯⋯⋯⋯
⋯⋯
--は⋯⋯? 日本⋯⋯語?
僕は、自分の耳を疑った。
たしかに、彼女は日本語を喋った。
とりわけ訛りのない、綺麗な標準語。
彼女は、この世界でいうオリエンテ地方の出身なのだろうか、などと考えたが⋯⋯。
『ねえ、どうなの? 頭も良くて運動神経抜群の優等生、月村くん』
『え⋯⋯はっ?』
僕も思わず、日本語的表現で驚いた。
僕はこの世界で、前の世界の苗字で名乗ったことは滅多にない。クエスターや闘技会の登録の際に、手続き上使ったくらいだ。そもそも、この言動からすると、彼女は明らかに前の世界の僕のこと、とりわけ、学生生活のことを知っている。
--ん⋯⋯クレア⋯⋯? クレアって名前、どこかで聞いた気が⋯⋯。
心で呟く僕の脳裏に、とある過去の会話がよぎった。
⋯⋯⋯⋯⋯⋯
⋯⋯⋯⋯
⋯⋯
『月村のクラスの、この⋯⋯何だ? イチノセさん? この人の下の名前、なんて読むんだ? アカアヤ? コウサイ?』
『ああ、クレアだってさ』
『は、マジで? 超キラキラじゃね?』
これは高校に入りたての頃、部活仲間と交わした会話である。
⋯⋯
⋯⋯⋯⋯
⋯⋯⋯⋯⋯⋯
さらに、この世界に来る直前、剣道場裏であった一悶着の場面が蘇ってきた。
あの時、剣道場裏に、なぜか一人の女子生徒がいた。そして、その女子と一緒にいた大男に、僕は殺されかけた。そこを突如現れたサフィーさんに助けてもらった。
その後はされるがままに、この世界へと連れてこられた。その場にいた女子生徒も、一緒に奇妙な空間を通ってこっちの世界に来ていた。その時、サフィーさんが発した台詞の一端にこんな内容があった。
『おいおい~、口説いてるつもり? やめてよ~、あなたとは結ばれない運命なんだからさ。それに、あなたにはあのコがいるじゃない、なんだっけ? 今、あのバカに抱えられてる⋯⋯クレアちゃん?』
今、目の前にいる女性の名前もクレア。
あの時、僕と一緒に連れてこられた女子の下の名前もクレア。
そして、彼女の苗字は⋯⋯。
⋯⋯⋯⋯⋯⋯
⋯⋯⋯⋯
⋯⋯
『一ノ瀬⋯⋯さん?』
彼女の苗字と思しき名前を、僕は細々と口にした。
目の前にいる元クラスメイト⋯⋯いや、厳密に言うとまだクラスメイトか。その『一ノ瀬 紅彩』だと思われる人物は、相変わらず鋭い目付きで僕のことを睨みつけている。
しばらく、沈黙が続いた。
『ふーん。一応、知ってたんだ、私の名前』
彼女はふと沈黙を破った。
その発した言葉の内容からすると、僕の目の前に立つ女性は、どうやら本当に一ノ瀬さんらしい。
『え、あ⋯⋯うん。一年生の頃から、同じクラスだったよね?』
僕も久方ぶりに発する日本語で返すと、一ノ瀬さんはまた黙り出した。
--いや、そこは反応してほしいな⋯⋯。気まずいわぁ⋯⋯。
重々しい雰囲気が続き、僕の精神は疲弊する一方だった。
そんな苦痛の静寂が続くも、徒然な感覚も得ていたので、不謹慎だが、僕は改めて一ノ瀬さんの全身に目をやっていた。
--っていうか、一ノ瀬さんって⋯⋯こんなに可愛かったっけ?
彼女の肩まで伸びる黒髪は美しくまっすぐ整えられており、顔も目鼻立ちがハッキリしていて所謂、美人顔である。きっと一〇人中九人は、彼女に対してそういう評価をするだろう。
胸元を広く開けたシャツから谷間が視界に入り、目のやり場に困る。また、腰回りがスッキリしているせいか、胸元の突出が際立って見える。また、ミニスカートの下から見える生脚は細っそりと伸びていた。上背はないが、スタイルは抜群と言って間違いないだろう。
僕にとって一ノ瀬さんは、大人しくて地味な女子という印象しかなかった。体型もどちらかといえば少しポテッとしていた気がする。磨けば光るタイプだったのかどうか、最早知る由はないが、ここまで豹変すると、別人と疑いたくなる。
『私⋯⋯ずっと君のこと見てたのに。憧れてたのに⋯⋯』
一ノ瀬さんは急に悲しげなトーンで、意味深な言葉を僕に投げ掛けてきた。
『俺を⋯⋯見てた?』
僕は必死に言葉を紡ぎ、狼狽する他なかった。
『今となっては昔の話。私ね、今はただ月村くんのことをひたすら⋯⋯』
一ノ瀬さんは明朗としない口調で言うと、少し間を置いた。
『死ねばいいのに、って思ってる』
『え⋯⋯?』
一ノ瀬さんは、僕の方に人差し指を向けてきた。
すると、そこから、何かが発せられていた。
『!!?』
先ほど、残党達を葬った光熱線だった。
危険を察した僕は、真横へ勢いよく飛び伏せた。
僕は間一髪、その光熱線を躱した。
『あら、感の良いこと』
一ノ瀬さんは無機質なトーンで言うと、再び僕の方に人差し指を向けてきた。
『ま、待って! 俺の話を⋯⋯』
彼女は聞く耳を持たず、光熱線を次々と繰り出してきた。
--だから待てって⋯⋯! クソっ!
僕は前方へ飛び上がった。
一ノ瀬さんの頭上を越し、彼女の背後に回った。
しかし、一ノ瀬さんの反応は速く、すぐさま僕の方を向き、懲りずに人差し指を僕に向けた。
『いいから死んでよ。そうやってチョロチョロ逃げられると、目障りなんだけど』
『一ノ瀬さん⋯⋯! まずは落ち着こう! 話し合おう! 何で、俺が君に殺されなきゃいけないんだ!?』
『月村くん、自分が今、何をやらかしているのか、自覚ないの?』
『は!? やらかしてる⋯⋯?』
『そんなこともわからない人の話なんか、聞きたくない』
彼女は、感情の無い言葉を投げ掛けつつ、僕に光熱線攻撃を続けてきた。
『うおっ!』
僕はひたすら、それを這いずり回りながら避けるしかなかった。
『月村くん、カッコ悪い。そんな地べたを這う君の姿は、見たくないわ。君を綺麗な思い出のまま心にしまっておきたいから、サラッと死んでもらえない?』
--ダメだこの人⋯⋯狂ってる! 話が通じる相手じゃない! 武力行使である程度しのぐしか⋯⋯!
僕は気を入れ直し、一ノ瀬さんの方を睨みつけるように見た。
--今だ!
僕は、彼女が再び人差し指を向ける瞬間を見極めた。
その刹那、僕はマナを五〇パーセントほど開放し、彼女に向かって突進した。
みるみる内に僕は一ノ瀬さんに接近し、短剣が活かせる間合いまで、詰めることが出来た。
--よし! どうやらスピードは、俺の方に分があるみたいだ。悪いがその綺麗な体に、少し傷を入れさせてもらうよ!
僕は、一ノ瀬さんの腹部の辺りを斬りつける。
『!?』
しかし、そこにいるはずの彼女の姿は、いつの間にか消え失せていた。
『はいっ!? どうなって⋯⋯』
『何それ? もしかして、私の懐に飛び込んだつもり?』
背後から聞こえる声に、僕は戦々恐々とした。
後ろを振り向くと、両手で鞭を持つ一ノ瀬さんの姿があった。
『があああっ⋯⋯!』
次の瞬間、一ノ瀬さんは持っていた鞭で、僕の首を絞め付けてきた。
満足に呼吸が出来なくなった僕は、奇声をあげた。
『さっきの攻撃で死んでおけばよかったのに。窒息死って苦しいのよ。知ってる?』
平然とした顔で、彼女は絞め付けを強めてくる。
この力強さは、尋常ではない。
彼女の細い身体から発せられているとは、信じ難いものであった。
僕の視界は、少しずつ霞んでいった。
--ヤバい⋯⋯このままじゃ⋯⋯出し惜しみしてたら、マジでやられるっ!
僕は一瞬だけ、マナを全開にした。
一ノ瀬さんの拘束を解き、左手で持っていた盾を、彼女の上半身に叩きつけた。
すると、一ノ瀬さんの体はふき飛び、フワリと宙を舞った。
しかし、彼女はすぐに体勢を整え、華麗に着地を決めてみせた。
彼女は腹回りをさすり、再び僕の方を睨みつけた。
『今のちょっと痛かったんだけど。ってかしつこいわね。早く死になさいよ』
『俺は、君の都合で殺される筋合いはない。これ以上、君が俺の死にこだわるというのなら、俺も容赦はしないよ』
僕は堂々と、彼女に宣戦布告をした。
しかし、半分は虚勢だった。
正直、今の僕の力では、一ノ瀬さんに勝てる気は全くしない。
彼女の涼しげな表情を見ると、彼女はまだ、半分の力も出していないのではないかと思われる。
『そういうこと言う? 悪党のくせに。ムカつくのよ。外道の分際で、そうやってスマートぶった振る舞いをするのがっ!』
一ノ瀬さんは声を荒げると、地響きが起こった。
彼女の纏っていた赤い光は、さらに膨張する。
そして、周囲から彼女を取り巻くように、突風が吹き荒れた。
『ぐっ⋯⋯何をもって俺が外道だか知らないけど、君だってそうなんじゃないか!? どうしてそうも容易く人を殺せるんだ?』
『あぁぁぁぁ! ウザいウザいウザいウザいウザいウザい! 黙れ! いいから死ね! 私の前から消え失せろっ!』
一ノ瀬さんは半狂乱のまま、僕に襲いかかってきた。