ファンに囲まれる松坂投手

 

極限までに鍛え上げられた身体とは、諸刃の剣でもある。優れているからこそ繊細、これが摂理だ。

それが分からぬ者は己を全く鍛えたことなどなく、誰よりも劣った丈夫な身体と精神を持っているものだと想像する。

だからこそ、そんな輩はケガが常に頭をよぎる一線級のアスリートに対し、大勢で駆け寄って商売道具を破壊し、やれ貧弱だと非難轟々に叫びだす。

 

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松坂大輔がファンに右肩引かれて負傷

昨シーズンカムバック賞を受賞した中日ドラゴンズの松坂大輔投手が北谷キャンプのさなか、右肩の違和感を訴えノースロー調整を余儀なくされた。

事の発端は松坂投手が移動している時、サインを求めて殺到したファンに囲まれた最中に右肩を引っ張られたとのこと。

練習中の選手に過剰なサービスを求めて群がるファンは言語道断だが、容易に選手がファンとのトラブルに巻き込まれるような環境を作り出す球団側にも疑問の声をあげざるを得ない。

ファンサービスを整える場を設けることも運営側として求められて然りであろうが、興行を成り立たせる主たるものは選手以外にない。そんな彼らを、ファンとのトラブルで怪我をさせるようなことは決してあってはならない。

熱中するファンの意識を変えることは難しいが、一定の距離感を設けるなど、運営がその過熱ぶりから選手を守ることは容易。練習以外でもファンサービスに応えよという要求は、あまりにブラックである。

 

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松坂大輔が脆すぎると心無い声

出る杭を叩きたくなるのは、人間の本質なのか。

高額年俸を貰いながらケガで全く登板できずに批判されたソフトバンク時代の松坂投手。4億から1500万という減給を受け入れ、中日で現役を続けることを決めた彼は、昨シーズン先発ローテを守り6勝をあげた。完全復活とはいかないものの、平成の怪物の名に恥じない存在感を見せつけたという評価に異論はなかろう。

そんな常人では決して成し遂げられぬことをやってのける松坂投手に対し、天邪鬼たちの心無い声が飛ぶ。

確信犯

 

ズル休みって言えなくなったな
ファンのせいにできる

 

160kmの直球を投げられる投手がファンと接触しただけで肩に違和感ねぇ。。。

まぁ体のいい仮病でショwww

 

ファンに手引かれたくらいで壊れるものなの?ありえなくない?

 

 

冒頭でも申し上げたが、極限までに鍛え上げられた身体とは諸刃の剣であり、優れているからこそ繊細なのである。このような非難がまず口に出るということは、人としての欠陥を疑いたい。

 

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心無いファンを責める声が多数

それでも、こうした声が出るのは一部であり、多くは松坂投手の無事を願う声でネット上は占められていた。

どこのファンだろうな、一番ありえへん蛮行やんけ

 

大げさとか言ってる連中は肩のデリケートさ舐めすぎ

 

予期してない状態だと弱いぞ人間の体って
トレーニングの後で疲労してるだろうし

 

 

 

まだまだ人の心は捨てたもんじゃないと、密かに救われた思いがした次第。

 

ファンやお客様は神様ではない

この松坂投手の一件を見ると、ブラック企業を作り出しているのは顧客の過剰なサービスという論理を思い出す。この日本という国の買う側のサービスに応えんとする売る側の腰の低さは、世界から見て異常だという。

金払ってるんだから何しても良い。そのイカれた精神をいい加減どうにかしないと、日本の市場からブラック体質が消えることは決してなくならない。このままいけば労働力不足を招き、日本経済は破綻の道を歩む。

会社のブラック体質を訴える前に、普段の買い物で自分が店側に無茶な要求をしてはいないだろうか。松坂投手を憂う気持ちがあるのなら、自身の行動を少し戒める機会を設けてはどうか。それを聞いて、少しでも心揺れ動かされるものがあれば幸いである。

 

 

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