東洋大学はなぜ10位に後退?4区渡邉

鉄紺の襷に異変?

 

絶対的な安定感は令和の時代を迎え崩れ去った。

箱根路で圧倒的な強さを誇っていた鉄紺の襷。

彼らの後退は、東洋大時代の終焉なのか。

それとも、新たな黄金時代の幕開けを示しているのか。

 

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東洋大学はなぜ10位に後退したのか?

11年連続箱根駅伝で総合3位に入っていた東洋大学だったが、2020年第96回大会では10位に後退した。

東洋大学が令和に入って突如崩れたのは何故か。理由は大きく分けて2つあると見る。

①少数精鋭=選手層の薄さ

山の神・柏原竜二、双子最強ランナー・設楽兄弟など、印象強い選手を輩出してきた東洋大学。学生最強ランナー相澤など、今年も印象に残る精鋭がいた。その相澤を筆頭に、3選手が区間新記録を叩き出した。

しかし一方、安定の東洋らしからぬブレーキを踏む選手も多くいた。区間10位以下を記録した選手は4人。2年連続1区区間賞の西山が序盤から先頭集団に後れを取り、昨年7区3位の渡邉が区間最下位に沈むなど、期待された選手が思わぬ凡走を見せてしまった。

調子は悪いが実績を信じて使わざるを得なかった。選手層が薄いことは戦前から不安視されていたが、その弱点が如実に露わになった格好だ。

②大学の目標

東洋大の陥った選手層の薄さの原因は何か。酒井監督が「強い選手はほとんど青学に取られてしまう」とリクルートの面で悩んでいたが、当然それも原因のひとつに挙げられるだろう。

東洋大学はなぜ10位に後退?酒井監督の苦悩

酒井監督も人材不足に悩む

 

ただそれ以上に、大学全体の姿勢も少なからず影響しているように感じる。その姿勢とは、世界に通用するアスリートを育成するというものだ。

 

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東洋大学とオリンピック

以下を参照すると、東洋大学はオリンピックとの連携事業に力を入れていることが分かる。

https://www.toyo.ac.jp/social-partnership/olympic-paralympic-games/

さらには、かの有名なメダリスト達も同学出身であり、練習の質の高さが窺い知れる。

村田諒太(ロンドン・ボクシング75kg級金メダル)

東洋大学はなぜ10位に後退?村田諒太

村田諒太

 

萩野公介(リオ・水泳400m個人メドレー金メダルなど)

東洋大学はなぜ10位に後退?萩野公介

萩野公介

 

桐生祥秀(リオ・陸上4×100Mリレー銀メダル)

東洋大学はなぜ10位に後退?桐生祥秀

桐生祥秀

 

近年、長距離種目における東洋大出身ランナーの躍進が目立つ。設楽悠太が当時のマラソン日本記録を塗り替え、服部勇馬が東京オリンピック出場を決めたのは記憶に新しい。

2019年MGCに出場した東洋大出身の選手は5人と、青山学院大の4人を上回っている。

・MGC出場者と出身校

村澤明伸 東海大学
大迫傑 早稲田大学
上門大祐 京都産業大学
竹ノ内佳樹 日本大学
園田隼 上武大学
設楽悠太 東洋大学
井上大仁 山梨学院大学
木滑良 瓊浦高
宮脇千博 中京高
山本憲二 東洋大学
佐藤悠基 東海大学
中村匠吾 駒澤大学
岡本直己 明治大学
谷川智浩 拓殖大
大塚祥平 駒澤大学
中本健太郎 拓殖大学
藤本拓 国士舘大学
服部勇馬 東洋大学
福田穣 国士舘大学
橋本崚 青山学院大学
岩田勇治 福岡工業高
堀尾謙介 中央大学
今井正人 順天堂大学
藤川拓也 青山学院大学
神野大地 青山学院大学
山本浩之 東洋大学
河合代二 麗澤大学
髙久龍 東洋大学
荻野皓平 國學院大學
一色恭志 青山学院大学
鈴木健吾 神奈川大学

東洋大学ホームページを眺めてみると「世界で通用するアスリートを育成」という方針があり、それを売りに学生を呼び込もうとする画策があることは間違いない。それは同時に、彼らにとって箱根駅伝が目標ではなく単なる踏み台であり、篩(ふるい)であることを示唆している。

 

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東洋大学の目標は箱根にあらず

花の2区を驚異的な区間記録で駆け抜けた相澤選手は、レース後のコメントで「箱根は通過点」と明言した。彼の目標が世界に向いていることは言うまでもない。

東洋大学はなぜ10位に後退?相澤晃

箱根は通過点とするスケールの大きさ

 

2020年箱根駅伝における東洋大学のメンバー構成は、層は薄いものの少数精鋭。相澤選手のようなずば抜けた存在を見ると、箱根で勝つよりも、世界で通用するランナーを輩出することに重きを置いているような気がしてならない。

世界に向けた練習に耐えつつ、箱根でも結果を残す

箱根駅伝の勝利に問われるのはチーム力である。抜けた存在がいても、どこかでブレーキをかけるような選手がいれば大きく順位を落とす。すべて目標を箱根に向けるような気概がなければ、勝つことは難しい。

世界を制すための練習に耐えぬき、且つその通過点に過ぎない箱根でも結果を残す。そんな希少な存在を東洋大は求めている。今回で言えばそれが相澤、宮下、今西であり、期待されながらも結果を残せなかった西山、吉川、渡邉は篩にかけられたということである。

来年以降の箱根おいては、東洋大から驚異的な記録を残す選手が現れるも、全体の成績は振るわないという結果が続くと思われる。それはあくまでも想像の域を出ないが、今年の鉄紺軍団の走りを見ていると強く感じさせる。

今後、東洋大のファンが楽しみとすべきところは「1秒を削り出す走りを世界の舞台で見る」という点に尽きる。箱根駅伝という枠に捉われない楽しみ方を追求した方が賢明かもしれない。

 

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