若葉Sを圧勝したヴェロックス

 

ヴェロックスが打倒サートゥルナーリアの一番手だ。

デビュー戦を馬なり8馬身差で制し、見せつけた大器の片鱗。3歳に入るとそれはさらに輝きを増し、皐月賞へと駒を進むに至った。

まだまだ成長の余地を残し、本格化はまだ先とされるヴェロックスだが、彼を敢えて牡馬クラシック第一弾である皐月賞で買う理由がある。

ヴェロックスの好走を予感させるデータに、深く深く迫っていく。

 

ヴェロックスは皐月賞で4枠7番に

2019年の若葉Sを3馬身差で圧勝し、皐月賞に駒を進めたヴェロックスは、4枠7番に入った。

馬番7は、近年好成績を残す縁起のいいところだ。

2019年 ⑦エポカドーロ 1着
2018年 ⑦ペルシアンナイト 2着
2016年 ⑦キタサンブラック 3着
2014年 ⑦ロゴタイプ 1着

 

サートゥルナーリア一強ムードが漂っているが、同馬には年明け初戦ぶっつけで皐月賞で馬券になった馬は皆無など、不安要素も付きまとう。ゆえに馬券的妙味は、他の馬にあり、ヴェロックスにはその一番手となる要素が多く詰まっている。

そんなヴェロックスを買うべき理由を、挙げていってみたい。

 

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ヴェロックスの血統背景

血統的な背景において、ヴェロックスには大きな魅力がある。

過去10年父系統別成績

 

サンデーサイレンス系が圧倒的なシェアを占めており、好走率も高い。軸馬はサンデー系の父を持つ馬でないと選び難いことは、容易に理解できよう。

その点、ヴェロックスの父はジャスタウェイ。祖祖父がサンデーサイレンスにあたり、軸馬として選び得る資格はある。

とはいうものの、サンデーサイレンス系全盛のこの時代、芝中距離レースで非サンデー系の馬を探す方ことすら骨が折れる。2019年皐月賞も出走18頭中11頭が該当し、父サンデー系であることが大きなプラスになるとは言い難い。

そこで注目していきたいのが、母父の系統である。

過去10年母父系統別成績

 

現在はすっかりマイナー系統になったナスルーラ系、またはそれらに該当しないマイナー中のマイナー系統を母父に持つ馬が、好成績を収めている。

ヴェロックスの母父・モンズーンはドイツのGIを3勝した名馬であるが、今となっては完全にマイナー系統とされるブランドフォード系の血統を持つ。ブランドフォード系は日本において、その血を後世に残すべくノヴェリストが孤軍奮闘中。ノヴェリストの代表産駒は、今年の皐月賞にも名を連ね、京成杯を勝ったラストドラフトがいる。

さて前置きはこれくらいにし、ヴェロックスの母父系統はいかにマイナー系統であるか、お分かりになったことであろう。

サンデー系を父に持ち、マイナー系統の母父を持つヴェロックスは、皐月賞で好走傾向にある血統であることを、ここで改めて強調したい。

 

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ヴェロックスの前走

過去10年、前走レース名別の成績は以下の通り。

過去10年前走レース名別成績

 

ヴェロックスの前走は若葉S。そこから過去10年勝ち馬が出ておらず、一見すると苦戦傾向。しかし、平均人気が9.8人気と、有力馬が若葉Sをステップにしない傾向があることは明らか。

そこで、前走若葉Sを1番人気で勝って挑み、有力視されるであろう馬の成績を見てみる。

若葉S組の人気別成績

 

若葉S1番人気だった馬の成績は【0-2-1-3/ 6】となっており、複勝率は50%の高水準。

ヴェロックスにとって勝ち切るまでは厳しいデータとなるかもしれないが、馬券内に食い込む追い風となるローテを組んだことに異論は無かろう。

 

皐月は速い馬が勝つは嘘?

牡馬クラシックの格言としてよく言われるこの3つ。

「皐月は速い(早い)馬が勝つ」

「ダービーは運の良い馬が勝つ」

「菊は強い馬が勝つ」

 

皐月賞はその格言からすると、マイラー傾向にある速い馬、完成度が高い早熟な馬に有利にあると受け取れるが、ここ最近、その傾向にあるとは言い難い。

アルアインは5歳になって大阪杯を勝ち、イスラボニータは引退レースとなった6歳暮れの阪神カップでレコード勝利、ロゴタイプは6歳で安田記念を制すなど、古馬になっても活躍する馬が続出中だ。

ヴェロックスの父はジャスタウェイ、母父はモンズーンと、奥ゆかしい成長力を秘めている血統であることは間違いない。関係者も「まだ線の細い馬体」と彼を評価しており、実態としても成長途上であることを窺わせる。

ヴェロックスは皐月賞で好走するが、ダービー以降は一度頓挫するように思える。しかし年齢を重ね、再び活躍し始めた過去の先輩皐月賞馬たちの姿と重なるのは、自分だけであろうか。

 

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ヴェロックスのジリ脚が皐月でハマる

先ほど述べた「皐月は速い馬が勝つは嘘」とは、違った面でもその傾向を見せる。

速いとは「速い上がりを出せる馬」というイメージを持つ方も多いのではなかろうか。たしかに小回り中山2000mということで、一瞬の切れ味が求められそうな感じがするが、皐月賞において切れる脚は全く問われないと言ってよい。

馬場状態にもよるが、前半1000m58秒~59秒台の激流になるのが皐月賞というレース。前が止まらないという騎手心理が働くのか、1コーナーまでのポジション争いは熾烈を極め、ゴールまで厳しい流れになりがちだ。

そこで問われるのは、一瞬の切れ味では無く、よく言えば長く良い脚、悪く言えばジリ脚であることに論を待たない。

ヴェロックスは母系がドイツの晩成血統であり、それは彼に長く良い脚を伝えている。2戦目の野地菊Sでカテドラルに逃げ切られ、3戦目の東スポ杯で切れ味勝負に屈したあたりは、それを象徴している。

東スポ杯ではぶつけられる不利があったが⋯⋯

 

特に東スポ杯では不得手の切れ味勝負を強いられ、ぶつけられる不利があったのにも関わらず、タイム差なしの4着に来たのだから、大変価値がある。皐月賞で好走する為に必要なジリ脚と勝負根性を、このレースで十二分に見せつけた。

逆に皐月賞で好走するようなら、ダービーでは絶対に買わない。切れ負けするのは確実であり、人気も十分に吸ってしまうことだろうし、馬券的妙味は一切なくなる。

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