ドリスに交代を告げる矢野監督

 

取れる可能性の高いゲームだった。

相手の大瀬良は良い投球をしていたが、岩田も文句なしで良かった。かつての輝きを取り戻しつつある左腕に勝ちを付けてあげたかった。

試合は6回までは選手のもの、7回からはベンチのもの、かつてのどこぞやの名監督がそのようなことを言っていたが、接戦ではベンチワークがものを言う。

勝ちにこだわりの見えない采配に、ファンのもどかしさは増すばかり。

 

阪神がホーム3連勝を逃す

2019年5月2日、4連勝で借金返済と勢いにのる阪神タイガースは、王者カープ相手にホーム3連勝を目指して挑んだが、4-0で敗れた。

息の詰まる投手戦が展開された。タイガースはカープ先発の大瀬良投手から再三チャンスを作るものの、無失点で抑えられた。一方、タイガース先発の岩田投手も素晴らしい投球を披露。低めへの投球が冴え渡り、彼の持ち味であるゴロの山を築き上げる。岩田投手が交代するまで、カープ打線が2塁を踏むことはなかった。

中直に思わず苦笑いの岩田投手

 

9回表に守護神のドリス投手が先頭バッターにストレートのフォアボールを許し、バティスタ選手に2ランを浴びると試合の均衡は一気に崩れた。一塁手マルテ選手のまずいエラーなどがあり、9回に4失点。試合は決した。

傍から見ればドリス投手が試合をぶち壊したような形に思えるが、タイガース打線における詰めの甘さもまた際立って見えた。

 

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阪神首脳陣のマルテへのこだわりに疑問

カープのエース大瀬良投手に手を焼いていたタイガース打線は7回裏、6番バッター梅野選手がヒットを放って先頭打者出塁を果たす。1点勝負と目されていたゲームにおいて、願ってもない好機であった。

ここで勝ちにこだわるのであれば、バントでランナーを2塁に進めるのが定石であろう。しかし、阪神ベンチは7番バッターマルテ選手をそのまま打席に立たせ、長打狙いの強行策を選択した。

1軍に上がってからヒットを2本しか打っておらず、打率も1割台と低迷するマルテ選手。絶好調であればその打棒に期待してもよかったが、この日の大瀬良投手の出来からすれば、マルテ選手が凡退するのは容易に想像できた。

1軍昇格後も結果を残せないマルテ選手

 

案の定、マルテ選手は三振して凡退。最後は外スラを振らせ、まさに外国人選手を抑える定石の攻め。カープバッテリーにとっては大変楽に取れた1アウトだった。続く8番バッター木浪選手には送りバントを指示するも、2球ファールでバッティングに切り替えざるを得ない始末。木浪選手は結局三振。

先頭バッターが出塁したのに、2つのアウトを献上。この日の岩田投手の出来からすれば、8回も行かせてよかった気がするが、2アウトランナー1塁という中途半端な場面で代打を送られて交代。

その代打を任された高山選手がヒットを打ってしまったことは、結果的に観ている側のフラストレーションを溜めることになってしまった。続く絶好調の近本選手がこの日猛打賞となるヒットを放ち、満塁で糸原選手に繋ぐ。ファンの期待を一身に背負った若きキャプテン・糸原の一打は、センターを襲う痛烈な当たり。しかし、打球はセンター正面を突くハードラック。

選手の好不調、適性を見極められなかった矢野采配のちぐはぐな攻撃は、3者残塁の無得点という最悪な結果を作り上げた。

なぜマルテにこだわったのか

ドリス投手の乱調よりも、7回の無得点がこの試合を決定付けたように思えた。

勝ちにこだわるのであれば、梅野選手が先頭で出塁した後、マルテ選手を代えて北條選手を出し、バントでランナーを送らせるべきだった。

連日のバント失敗で、小技に不安のある木浪選手。彼の適性を見極め、最初からバッティングに専念させていれば結果も変わっていたかもしれない。仮に凡退しても続く代打の高山選手、絶好調の近本選手が結果的にヒットを放っていたことを考えると、確実に先制、あわよくばもう2~3点取れていたことだろう。そして、マルテ選手が交代することで、ファーストの守備固めへも繋げられた。

その後使い続けられたマルテ選手がどんな結果を残したかと言えば、9回に牽制球の捕球ミスと先頭バッターで平凡なショートゴロ。攻めに守りに足を引っ張った。

 

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球団フロントの悪しき習慣は健在か

マルテ選手起用にこだわったのは、やはり球団フロント陣からの圧力か。せっかく金かけて取った選手なのだから使えという長年続く悪しき習慣。

ベンチのメンツを変えただけでは、強くならぬ。もっと根っこにある球団のお偉い方の意識改革をせねば優勝はおろか、暗黒時代の到来すら避けられない。

 

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